放置感想25台目 2021秋アニメ移行前雑感

□今年の夏アニメ、『Artiswitch』短期集中を除けば『死神坊っちゃんと黒メイド』と『ラブライブ!スーパースター‼︎』をのらりくらりと視聴中で、少ない本数でも夏アニメ終わっていないのです。

■『死神坊っちゃん』は山川吉樹監督による『ハイスコアガール』に続くCGキャラアニメーションTVシリーズ第二弾。演出:山川吉樹桜井弘明譲りのリリカルと凹凸な人間模様のツボを押さえたパッケージング、中澤一登『B:The Beginning』を共同監督で支えたモダンな景観を月光や降雪等でキャラを含めて印象深くする撮影メソッドの、両軸の調和が見所である。黒メイド:アリスの、黒メイド時の宝石の瞳力やチラリズム長回しといったキャラCGのリソースに支えられた、坊っちゃんとの際どい騙し絵交流、黒メイド以外の服装時のモデリングの緩さをアリスの別の一面を引き出すシチュエーションで活用する、リソースコントロールの手堅さ。『ハイスコアガール』から引き続きの、本編メイン絵コンテ:佐山聖子、OPアニメーション&重要回絵コンテ:大畑清隆の演出黄金比。山川監督の『HELLS』『リトルバスターズ!』『ダンまち(一期)』『B:TB』『ハイスコアガール』の「どん底からの止揚・恢復劇」の流れを汲む『死神坊っちゃん』。

□『ラブライブ!スーパースター‼︎』は個人的に『ラブライブ!』シリーズでは『ラブライブ!サンシャイン‼︎』第一期以来の視聴復帰。『ラブライブ!』シリーズの好嫌は「ラブライブ!というスクールアイドル達の夢の舞台」を限られたスクールアイドルから尖ったリソースで描かれるところに起因すると個人的に思っており、無印『ラブライブ!』と『サンシャイン‼︎』はその歪さについていけなかった…(『虹ヶ咲』でスクールアイドルの頭数が広がったのは伝聞で知っているが…)

『スーパースター‼︎』では進学と同時にスクールアイドルの道を駆け抜けるアーティストの新星として澁谷かのん達がフォーカスされていて、ラブライブ!という大会のスケールを気にすることよりアーティストの新星の動向に関心が持てる作りになっている(ここ3話のライブはアラサーの目には眩しい色使いで…)

「アラサーから見たラブライブ!」をふと考えてしまうアラサーAパート終の自分は、従姉の従姪(「アナ雪」世代)を見守る感じで『スーパースター‼︎』を見ている節があり、1960後半生まれのハロプロ直撃世代もこういう感慨だったのでは、と。

□実写版『カウボーイビバップ』、撮影監修:武井良幸が出来なかった時点で胡蝶の夢にはならなかったわけですよ…