放置感想 29台目 2021秋アニメ雑感

■ネトフリ先行配信『範馬刃牙』。最凶死刑囚編から数えて第5クールを迎えた、平野俊貴監督『バキ』シリーズは荒唐無稽 瞬瞬必生なマッチメイクの驚嘆の持続と共に、主人公:範馬刃牙の最強で最凶の死刑囚(範馬勇次郎に挑むサガに囚われた意味で)としての覚醒が本筋として描写できている。第5クールの超絶‼︎監獄バトル編では、範馬刃牙島崎信長巌窟王(『Fate/Grand Order』)味が存分にアニメ化されており、FGOのアニメはネトフリバキをマジでヤル気でねじ伏せないと駄目ッッ… そして実況があまりに性的な鮎川ルミナくん(CV:藩めぐみ)とのバキSAGA第二弾をエア夜食せざるを得ない(え…

□神志那弘志監督『吸血鬼すぐ死ぬ』はカートゥーンテイストの少し枯れたブロマンスで案外見やすい(ロナルドの絶妙にディテールアップを躱しているキャラクターデザイン)。『怪物くん』から連なる「怪物ホームドラマをテーマにした漫画の、カートゥーン要素を強めたアニメ化」の変遷がふと気になってしまった。

■『境界戦機』はXEBECの頑固なロボットアニメを、表面上熱血シンギュラリティAIが改めて導線構築する不穏な楽しさがある。

□(秋どころか年明け配信先行アニメだった)『ぶらどらぶ』。『人狼』観てると『イノセンス』の「大人気なさ」にニヤリとしてしまうように、『スカイ・クロラ』を経た「ティーチャー」血祭血比呂の奮闘による『うる星やつら』還りは愉しかった(ビンタのリズムによる夜間部オルグ!)。『ぶらどらぶ』は各話元ネタが辿りやすい言及と描写(押井守の放談を単行本脚注で読むかのような飲み込みやすさ)を心がけているが、戦略爆撃機Youtube解説動画の字幕風に長々と字幕解説している3話の1シーンは行き過ぎた心掛けがギャグとして転化している。渡部マキの映画放談は『邦画プレゼン女子高生 邦キチ!映子さん』のアニメ化(『邦キチ』もまた押井作品内映画放談をマンガ化したようなもの)。

■『ラブライブ!スーパースター‼︎』澁谷かのん主演の『波よ聞いてくれ』的な、惚れた腫れたと汚れをを知った第二の青春を生きるかのんが観たいよなーとなってしまった(リソースの都合上いつもの『ラブライブ!』調和が後半展開されてしまったので)。

□『見える子ちゃん』レイアウトが抜群の画の中に4:3画面比の遊びを入れてくる大胆さに痺れてしまった。